今年に入ってから、なかなか料理が手につかない日が多かったので、クリスマスとお正月くらいは料理で祝おうと思った。といっても、それまでケーキ以外何も用意していなかったので、ほんとにありあわせの簡単なものばかりだったけど。
 朝、と言っても十時頃帰って来た夫とクリスマスブランチ。チキンのホワイトシチューとイチゴと蜂蜜のサンドイッチ、たまごのサンドイッチ、ショウガの紅茶。夫に鉢植えでも買って帰ってと言ったら、ポインセチアみたいなものは思い浮かばなかったらしく、オレンジピンクやピンクの薔薇や黄色いガーベラをかすみ草にくるんだ大きな花束を持ち帰る。三つの花瓶にわけて、小さな部屋はほとんど花の影、お皿にはかすみ草が散っていた。
 夫をせき立ててお風呂に入れ、寝室に追いやって、ハリーポッターのペーパーバックを読みっこしながら寝かしつける。五時間ほどそのまま寝かせる。
 その間に、お茶を飲みにいったり買い物をして、三時頃から猛然と再び料理。
 夫がお客さんからもらってきた、モルドヴァの珍しい赤のスパークリングワインが非常に大きな励みとなり、鳥の足を焼き、クリスマス色の派手な(おしゃれなやつではなく、どちらかといえば子供が喜びそうな感じの)ピラフをつくり、朝のシチューをもとにキノコクリームスープに作り替え、ミモザサラダ風のサラダを作り、気持ちよくお目覚めになった旦那さまの前に、冷やしたモルドヴァをどんと置く。寝ぼけ眼の旦那は、コルク栓が勢い良く天井にぶちあたる衝撃に驚きすぎるくらい驚いて、そこで私は「ほら」って窓の外を指差す。モルドヴァの赤のようなルビー色の美しい夕日が沈む頃、五時ちょっと前から、クリスマスディナーの始まり。
 小さくて濃密なブッシュドノエルは、モルドヴァによくあいました。それだけではなく、モルドヴァには何でもあうのです。イチゴでもお肉でもケーキでも。
 モルドヴァをあともう少しで飲みきれるというところで、六時半。上野毛の教会の七時半のミサに行かなければ。
 あー、忙しい。行ったら行ったで、混み混み、神父のお説教には情熱があって、「苦しい時はみんなアミーゴだ!」という絶叫にも似た呼びかけに笑ったりする人は誰もいない。だって、本当に、ここにいるみんなが、この急激な不景気に喘いでいるのだもの。私たちよりもさらに苦境にいる在日外国人のための募金箱が回って来て、若い男の子たちが奇麗に折った千円や五千円を寄付していました。
 そして、私たちはミサから帰ると久しぶりに、十時初の幸福行き列車に乗りました。(脳科学の本に、十時に寝ることは幸福行き列車に乗ることだとありましたので)
今までと大きく変わったことは、プレゼントです。やっぱり年取ったんでしょうか、それとも分別盛りってことでしょうか。今年は、一緒にパートナーリング(私の方のは真ん中に埋め込まれた小さなダイヤが可愛い)を買ったり、ブライドルレザーの財布を贈ったり、ブーツを贈られたりしました。
昔は、もの、特に身の回りのものには非常に無頓着だったのに(ジュエリーとか小物より、CDとか本のほうがよほど価値があった)。でも。長く使えて、しかも何かコンセプトのある「もの」もいいなと思うようになりました。昨今の買い控えに対抗する流れ。

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